2020年春の増田伊之助茶園の新茶づくりは、4月30日からスタートしました。
今年の新芽の特徴は大きく2点です。
1.新芽が出てから茶摘みまで時間がかかった。
2.4月の朝晩の冷え込みにより新芽の伸びがイマイチだった。
そのため・・・
①新芽が硬め。
②収穫量が少ない。
増田伊之助茶園では、「天候気候を読む」をモットーにしていますので、長年の経験を元に対処します。
茶の新芽は、萌芽(ほうが)といいまして、茶畑からか、ちょっと黄緑色の芽が出て、その後、約1か月ほどして茶摘みを迎えます。その間に、太陽光線浴びながら新芽が伸びる訳ですが、新芽の伸びと共に、葉も硬くなって行きます。
①の新芽が硬めに関しては、1芯2葉ぐらいになりましたら、黒の網を茶園に被せて、太陽光線を遮り(遮光)葉の硬化を防ぎます。つまり、高品質=新芽の若さと言えます。
②収穫量が少ないに関しては、どうすることもできない感じです。ただ、茶摘みの時期をワザと遅らせて硬い新芽を茶摘みするなどして収穫量を多くすることは可能です。増田伊之助茶園では、高品質茶の生産をしておりますので、そのようなことは分かっていても行いません。
お茶の新芽は、大きく3つに分かれます。
①若芽(茶業界ではみる芽と呼ぶ)
②普通芽
③硬芽(茶業界では硬葉(こわは)と呼ぶ)
①の若芽では、ほとんど茎や粉が出ません。
②の普通芽になると茎や粉が出てきます。
③の硬芽になると茎は出ますが、粉はあまり出ません。
令和2年の増田伊之助茶園での新茶の茶摘みは、割合として、若芽8割、普通芽2割という感じでした。そのため、茎や粉がほとんど出ない形で新茶の製造が終了しました。